第十六話 宇宙店主、今日のシバシバ。 〇一月十九日
「夢を見た。」
と云うか、地球上に生きる生物で在れば、誰でも夢は見る。それがドブネズミだろうが、蝿だろうが、蚊だろうが、水虫だろうが、読書の虫だろうが、見る。決して人間だけでは無い。哺乳類だけが夢を見ると云う幻想自体が「夢見がちね。」
寝ると云う事は、即ち“夢”に直結して居るのだ。
この宇宙店主が見る夢。実は幼い頃から繋がって居る連続ドラマ仕様。
夢の中の登場地球人物達は、皆この宇宙店主の成長と共に成長を重ねている、と云う本格派夢映画。男女含めての数名、と云う事はハッキリと覚えて居る。宇宙店主は馴染みは在るが、其の登場地球人人物の誰も知らないし、実世界での面識も無い。
起きたら其の内容は忘れて居る、其れが夢の醍醐味と云うモノ。が然し、この連続ドラマは朧げに宇宙店主の脳内に残り、次回作を待ち望む。
(一体この先の展開はどうなるんだろう..?)
と、寝起きの際に思っていても、度重なる忙しい地球上での生活で、ツイツイ忘れてしまう事シバシバ。
その『夢』連続ドラマを観てしまった、漆黒の丑三つ時。宇宙店主は常に願う。
(嗚呼.. どうか、彼等が飛行機事故で即死しません様に..)
何故かと云うと、其の存在を知らない登場地球人人物達は、全てコノ宇宙店主の分身達だからだ。
本体で在る宇宙店主の性格を細分化して、様々な登場地球人人物達が役割りを受け持ち、演じ、そして更には共に成長を重ねて行く。
「避妊具を使わないで交尾をしても良い。もしも子供が出来てしまったら、絶対に産んでくれ。この宇宙店主が、シッカリと夢の中で面倒を見る。約束する。」
「が然し、呉々も飛行機事故では死なないでくれ。」
何を隠そう、この宇宙店主。予知夢(デジャヴ)の才能が「ビンビンビン」の「ズンズンズン。」冗談抜きで在る。なので夢の中で飛行機に乗って居る情景を見ると、寝て居ながらに親分の宇宙店主の深層世界はチト、ビクビクとしてしまう。
大枚を払い、只でさえ高所恐怖症のこの宇宙店主、地球上の上空から急落下で死にたくはアリマセン。デスので遊園地のジェットコースターや、フリーフォールの類いも絶対に乗りません。
(金払って、アイツら馬鹿じゃ無いの?)
では。
宇宙店主
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