第16話 「もぉ、早いとこお家を紹介してよォ、ミユキい」
前作からの、私が▽のお家のムラサキ色の玄関ドアから、お母さんが待機して居る、玄関の上がり框に入ろうとする描写の今作の始まり
「じゃ、入るわよ、上がって?」
(ん..アレ?前作の作品..宇宙空間って“真っ黒”の筈なのに、思いっ切り液晶画面の色、“真っ白”..ナンですけど?でもミユキは、しっかりと“黒色”?然もミユキの背後に影が無い世界って..。そして、黒で縁取ったお母さんの手、白いコットンの手袋?
此処って本当に宇宙?..)
「きた。
ヤッパ来た。
キタキタ。
いらっしゃいました!
地球人特有のイヤラシサが。
こう来ると私、思ってましたッ」
揚げ足を取られる前に、アンタ達を「ギャフンっ」て言わしてやるかんね。
陰口叩かれる前に、アンタ達を叩いちゃうかんね。
アンタ達が、この『白』だって言い張る宇宙空間、逆にワタシが聞きたいわ。
「白って何?」
「黒ってナニ?」
実は宇宙って『無色』なの。透明。
だかんさ、宇宙は『無』其のものって訳。
アンタ達の『意識』が地球からやって来た時、宇宙空間には色なんて無かったの。私が意図的に付けてあげたの、識別し易い様にね。其の色がタマタマ『白色』だっただけ。
今、アンタ達が肉眼カメラで眺めてる液晶画面宇宙。其処の背後画面に映るのは、『白色』なのは私も知ってる。
アンタ達、地球人は『色彩の世界』に棲息してんの。だからソノ画面は『白色』って認識出来んのよ。
「毎地球日、同じモノ、同じ味付けの地球食しか食べない地球人が居ました。其の地球人にはソノ同じ味が全て。美味しいも不味いも無いの。」
「白色しか知らないアンタ達は、この色が白色とは思わないわ。だって他の色を知らないんだもん、アンタ達。」
「宇宙世界が真っ黒だって思うのは、アンタ達がブラウン管テレビの画面の中で観た世界観でしょ?宇宙を全く知らない地球人が、地球で初めて、勝手に宇宙空間を真っ黒に描写したのがソモソモの原因。洗脳ね、『意識』の。」
「分かる?」
(アレッ?じゃあミユキの黒点って..)
「マッキー」
ゼブラ マッキー黒 中字 油性。
品番がね、 YYTS5-BK
因みにコノ一品ね、中字じゃ無くて、細字と極細での展開なんだけどね。
私は中字って呼んでんの。
私が塗ったのよ、私の裸の全身の『意識』に。
私だって元々、視覚的に見える肉体なんて持って無いしぃ..
視覚的にアンタ達が認識出来なかったら、この物語、成立しないジャン?
この物語の題字の『ミユキ、職安で働いています。』だって、全部ワタシがマッキーの黒で描いてんの。
「次の回までチト、地球時間を頂戴ね。
マッキーで『玄関口』を描くからさ。
今回は中字だけで何とか表現出来たけど、『玄関口』は別。繊細な表現が要求されるから、“極細、太、極太”も駆使して、大絵巻図をお披露目するわね。」
ミユキ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます