第20話

 急遽始まった薫をかけた戦い、対戦するゲームは大人気格ゲーシリーズ『MITIみち』の6作目『MITI Ⅵ』のアーケード版だ、何気にアーケード版初めて見た気がする、何はともあれ薫をかけた戦いが今はじまる!


「ふっ格ゲー歴3時間の実力を見せてやるぜ」

「ふっ天音、甘いなグラブジャムンに砂糖をかけたものレベルで甘い!私なんて買うだけかって開いてすらないぞ」

「なんだと……」


 バカみたいな会話をしていると後ろで観戦している、薫や夏希、あと実里先生が冷静なツッコミを入れる


「グラブジャムンって確か世界一甘いお菓子って言われてるやつだよね?甘すぎでしょ」

「薫そこじゃない買ったのに開けてないというもったいない状況にツッコミをいれるべきだよ」

「お前ら……そこじゃない……ツッコミをいれる場所そこじゃない……まずこの状況に突っ込めよ」

「まぁそれはいまさらですから」


 なんか後ろでいろいろ言われてるけどそんなことは置いといて、対戦に移ろう。

 ルールは二本先取のゲームを一セットとし、先に二セット取った方の勝ち。

 私の使うキャラは『ルべリオン』このキャラはヨガを極めたことで某海賊マンガの主人公のように腕や足が伸びるようになり、果てには炎まで出せるようになったキャラで、ネットでの評価を見た感じ、このキャラはちょいむずいらしい。対する紗羅の使うキャラは『しずき』このキャラは礼儀正しく誠実な性格で、自分より強い相手と闘うために世界を旅しているらしいキャラで、ゲームの顔ともいえる。ネットでの評価を見た感じ、このキャラは無難に使いやすいらしい


 そんなこんなで一試合目開始ぃ!


「『乱波!乱波!乱波!』ふははは初手遠距離技連打は怠かろう怠かろう!あれ?ノーダメ?」

「ふっプレイ時間3時間の実力をなめるなよ音ゲーはどちらかと言うと得意なんだよぉ!あ、まって一回当たったら連鎖的に……わ、わぁ」

「ふはははどうだ私のテクニックは!あれ?待ってなんか乱波出なくなったんだけど⁉︎コマンドが成功しなくなってきた!」

「隙ありぃ!」

「ぐはぁ!」


 紗羅の操る『しずき』の乱波が止まったところで距離を詰めコンボをたた……コンボを……コン……コンボが繋がんねぇ!


「ねぇ先生私達なにを見せられてるんでしょうか」

「薫、私にもわからん、いや一つわかるぞ」

「さっすが先生」

「二人がとてつもなくぐだぐだプレイいていることだ」

「先生……それだれでもわかります」


 後ろのツッコミもキレがないな


「あ……」

「よっしやっりぃ!愛しの薫のこと考えてたら勝負に負けちゃうよ!」

「このぉ……まだだまだこのラウンドは二試合分は残っている!」


 完全に後ろに気を取られていた、次は最後まで集中しないと


 —————————————————————————————————


「また……まけた……なぜだ!ありえない!私はプレイ時間3時間のプレイヤーだぞ!」

「天音、お前の前にいるのは、ソフト未開封のプレイヤーだ」

「う、うぁぁぁぁ」

「天音、降参しろ」

「ありえない……この私が……」


 おかしい、私が全戦惨敗するなんて、二セット目なんて紗羅は全てノーダメで私を完膚なきまでぼこぼこにされた、これが実力の差だと言うのか……まぁそれでもぐだぐだだったけど


「じゃあ薫借りてくねー安心してちゃんと2時間以内に返すから、あと絶対着いて来ないでね」

「これでホテルとか連れて行ったらたとえ紗羅であっても殺すからね、覚悟しておいて」

「いや…行かないから、私をなんだと思ってるの」

「ガチレズ変態浮気女」

「真顔で言わないで、てか私は浮気性じゃないんですけど、ただ私の周りにネコちゃんがたくさん集まってくるだけだし、あと私はちゃんとみんな愛していますぅ」

「ねぇ薫セフレって浮気カウント?」

「急に話降らないでよ、私的には浮気かな、250%ないけど!絶対ありえないけど!天音にセフレいたらそのセフレ殺す自信ある、そんなことした天音はまぁおしおきかな」

「ダメだこいつらバカップルに聞いた私がばかだった……まぁいいや薫行こ、さっき話した物買いに行くよ」

「はーい」

「ちょっ、まっ」


 私の静止の声を無視して行ってしまった、先生と夏希はどっか行ったし、まいっか薫がどこにいるかはいつでもどこでもわかるし、じゃあ私もどっか行こっと


「ねね、そこのお姉さん今から俺たちとさお茶行かない?」

「奢るからさ、ね?」


 歩き始めて数分、ナンパに絡まれた、早くね?

 これまたこってこてのやつを、このナンパしてくる陽キャというこの生物バカは本当に定型分しか使えないの?その程度の知能しかないのかな?まぁ、私には薫がいるし男なんて興味ないし


「無理です、私彼女いるので」

「彼女って事はレズ?やっば女同士のなにがいいの?ヤれないじゃん」


 ヤれないて、笑えてくるおもちゃとか使えば普通に出来るし、なんならお互いの○○○○を○○○○れば○○○○出来るのに、それはそれとして


「はぁ、分かってない、分かってなさすぎる」

「あ?なにがだ?」

「薫の良さを、私の彼女の良さを」

「いいぜ言ってみろよ」

「わかりました、言います。まず、私の薫は貴方達とは違って、可愛くて、身長も高いし、可愛いし、かっこいいし、おっぱいでかいし、頭良いし、運動出来るし、なんやかんやずっとなんも出来ない私の側に居てくれるし、可愛いし、毎日朝晩、そして昼間も寝てる時でさえ、私に大好きと言ってくれるし、私のお願いもこころよく聞いてくれるし、ナチュラルに狙ってんのかって言いたくなるイケメンなこと言うし、可愛いし、イクのを抑えてるときの表情も可愛くてえっちだし、自分からヤろうとしてくれる時はリードしようとしてちょっと余裕が無くなるのも可愛いし、とにかく私の彼女は最高なんです!わかりましたか?」

「「は、はい、あ、ありがとうございました~」」


 これだからナンパは………ってやべここショッピングモールの中だった……注目されているし……逃げよ


—————————————————————————————————


~読んでいただきありがとうございます。

感想や、改善点、たくさん待っています。☆と♡ぜひ付けていただけると嬉しいです。ついでに現在同時執筆中の別シリーズも見て下さると嬉しいです~


あとがき

長文セリフ久々に書いた気がする、え?そこまで長文セリフじゃないって?うるせぇ!俺にとっては長文セリフなんだよぉ!……失礼、取り乱しました、まぁ結局のところ天音は(現段階で)薫がこんだけ好きなんだよーって感じです。ラブラブだね!

あと☆50突破しましたので記念SS出します、お楽しみに!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る