TS変身魔法少女の世界反逆活動
とるっぽう
第1話 変身
―――キーンコーンカーンコーン………
と、授業の終わりを告げるチャイムが鳴り響く。既に挨拶は終わり、教員は教室から出ていっていた。またたくまに教室が騒音に包まれる。
あぁ……今日も1日乗り越えたぞ………
『何バカなこと言ってんのさ』
そんな感覚に包まれながら1日頑張った自分に称賛を送っているなか突然頭に鳴り響く声に
バカって言ったほうがバカなんですぅーだ。
(うっせ……びっくりするからいきなり話しかけんな)
『はいはいわかりましたよ〜だ。あと、悪口言ってるの分かってるからね。』
びっくりしたのは本当だが、いきなり話しかけないのは無理な話なのでこれはただの八つ当たりだ。
それでも軽く受け流してそっとしといてくれるのはコイツなりの思いやりと言うやつなんだろう。本当にいい相棒を持ったものだなと思う。
それと、勝手に人の心を読むのは良くないと思いますよ
(それで?仕事でも来たのか?)
『あぁ…うんそうだった。ちょうどHRも終わったみたいだしなる早で向かって欲しいんだけど』
コイツがにはできる限り学校の中では話しかけてこないように言っていたので、ここで話しかけてくるということは例の件なんだろう。
(おっけ、屋上から行くわ)
そう返して、スクールバッグを手に取り椅子から立ち上がる。
俺みたいな陰キャには誰も注目しないのがありがたいことだろう。その方が俺としても動きやすくていいしな。
そのまま速歩きで廊下を駆け、屋上へ向かった。
キイキイなる鉄の扉を開けた視界の先には一面の空がと屋上のフェンスが広がる。
空は薄くオレンジがかっており、太陽は西に傾いて見える。
ふぅ………息を吐いて覚悟を決める。
「変身」
その言葉とともに光の眉が俺の体を包み込む。制服のブレザーやスラックスは光の粒子となって消え、その光がまた別の服へと変化する。
ただの黒髪はより長くなり、黒い瞳の色は青紫へと変化する。しかし、その瞳は直ぐに光の粒子から現れた布で隠され、目隠しのようになっている。
つい数十秒程前までは陰キャのようなな男子高校生しかいなかった学校の屋上には既に彼はおらず、彼女へとなった彼がたたずんでいた。
漆色の艶のある髪をなびかせた彼女の髪は毛先に行くにつれて灰色に染まっており、良いグラデーションを出していて、地味に見えて洗礼されたデザインが施された漆黒のドレスはさり気なく添えられた同色のレースとともに風になびいている。
他の子達とは違う。そんな印象を持たせる彼女の衣装は申し訳程度にある黒のフリルのおかげでまだそれらしさがなくもないが、纏っているのがドレスのため足はほとんどが隠れており、前面から見える足もほとんどが黒タイツに包まれている。
最後にヒールの高いブーツが顕現し、変身が終わった。
(さてと………行くか)
「転移」
相棒からもらった座標を下に俺は魔物の出現地域まで転移した。
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