いまこそ反戦の詩を! ウクライナ、ロシアの両軍の兵士よ!戦場から逃亡せよ!
森川海守 もりかわうみまもる
ウクライナ、ロシアの両軍の兵士よ!戦場から逃亡せよ!
いまこそ反戦の歌を!
ウクライナ、ロシアの両軍の兵士よ!戦場から逃亡せよ!
今から百二十年前、
「ああをとうとよ、君を泣く、君死にたまうことなかれ」と、
日露戦争に従軍している弟を歎(なげ)いて与謝野晶子が歌った。
いま我々は歌う。
ウクライナ、ロシアの両軍の兵士よ!戦場から逃亡せよ!と。
「国を守るために戦地に赴(おもむ)け」と言ってはならない!
領土が奪われる、だから命にかけて領土を守れと。
いいじゃないか。領土など、他国にくれてやれ!
人の命が奪われるよりもましだ。
領土を奪われても、
奪った国が、人々の生活を守らないならば、
抵抗すればいいのだ。税金を払わなければいいのだ。
領土を奪われても、人の命が奪われるよりはましだ。
人の命は、地球よりも重いのだ。かけがえのないものだ。
死ねば、もうこの世には戻って来れないのだぞ。
美味しいビールも、ワインも飲めないのだ。
妻、友人に会うことも、子供の顔を見ることもできないのだ。
君たち政治家はそれでも戦地に赴けと言うのか。
君たち政治家がやっているのは、命の使い捨て、兵士の使い捨てではないか!
兵士が一人死ねば、また一人、別な兵士を戦場に送ればいいのだ!
そう思ってはいないか。
これぞ、「命の使い捨て」と言わずしてなんと言おう!
兵士を戦場に送りたいなら、隗(かい)より始めよ!
まず、君たち政治家が戦場に赴(おもむ)け!
まず、君の息子、娘を戦場に送れ!と。
プーチン、ゼレンスキー
君たち政治家がやっているのは人殺しではないか。
戦争なら、人を殺してもいいのか。
爆弾を落としてもいいのか。
プーチンは言う。
核を使うことを厭(いと)わないと。
核が使われた広島、長崎に行ったことはあるのか?
広島、長崎に行ってから言え。
広島、長崎の悲惨さを知らずして
核を使うぞ!と脅すな。
イスラエルのネタニヤフに言う。
昨年の十月初め、突然、パレスチナの軍事組織ハマスがイスラエルに侵入し、
千二百人の人々の命を奪ったからやり返すのだと。
ミサイルが飛んでくるから、やり返すのだと。
しかし、イスラエルがパレスチナのガザ地区に侵攻して一年が経過し、
既にパレスチナ人の死者の数は四万人を超えているという。
千二百人対四万人だ!一対三十三だぞ。
もうそれくらいにしておけ!
もう十分やり返したではないか。
いまガザ地区では、多くの市民の命が奪われ、ビルが壊された。
多くの人々は、死の恐怖に襲われている。食べ物も、寝るところもない。
これから先、どうやって暮らしていくのか。住む家はもうない。
イスラエルよ!ガザ地区の復興に手を貸せ!
新しいビルを、道路を造れ!
戦場にいる兵士達よ!その場から離れて逃亡せよ!
あなた達には、人を殺す権利はない。
例え、国がミサイルで、爆弾で、銃で人を殺せといっても従うな!
今の戦争を終わらせるには、政治家ではらちが明かない。
東西冷戦のベルリンの壁を壊したのは、一般市民だった。
戦場にいる兵士よ!
白旗を掲げて逃亡せよ!
逃亡こそ、戦争を終わらせる最大の手段である。
<作者によるコメント>
日露戦争時、ロシアの旅順攻撃で、日本は六万人に近い死者を出している。当時、弟の鳳籌(ほうちゅう)三郎(ざぶろう)二十二歳、与謝野晶子二十四歳。弟は十八で結婚して、子供は生まれたばかりだった。「君死にたまうことなかれ」が発表された当時、非国民と激しい非難が晶子に浴びせられたという。弟は、激しい攻撃の最中、文章がうまいからと激戦地には配属されずに命をながらえ、六十五歳で天寿を全うしている。
2022年2月24日に開始されたロシアによるウクライナへの全面侵攻は、既に2年が経とうとしている。この間、死んだロシア兵の数は七万人、ウクライナは三万人を越えているという。
2023年10月7日パレスチナの軍事組織ハマスが、突然何の前触れもなく、イスラエルに越境攻撃を仕掛けてから既に一年を経過した。これに対して、イスラエルが反撃して、主戦場となったパレスチナのガザ地区では、既に四万人の死者が出ている。最近では、レバノン、イランにまで飛び火し、おさまる気配がない。
いまこそ、地球に住む人々が一致して反戦を声高に叫ばなければ、ますます戦地は拡大し、第三次世界大戦に発展する可能性すら出ている。核を使うぞと脅す輩(やから)も出てきている。
「カクヨム」の作者、読者もそれぞれの置かれた場所で、声を高くして反戦を訴えようではありませんか。今回は、森川海守が手始めに反戦詩を発表しましたが、皆さんも反戦の詩、小説、短編を発表し合い、反戦を実現させようではありませんか。
また、1960年代に結成されたべ平連(ベトナムに平和を!市民連合)のような、ウクライナ及びロシアの脱走兵を助ける世界的な組織を作れないものか。
いまこそ反戦の詩を! ウクライナ、ロシアの両軍の兵士よ!戦場から逃亡せよ! 森川海守 もりかわうみまもる @morikawa12
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