人を信じるのが怖くなったんです。

本書 こびん

第1話 人間不信の私。

私は梨花。

小学5年生。

人間不信になってしまった。

なってしまった理由は2つ。

一つはネットの世界での裏切り。

もう一つはクラスメイトの女子。

ネットでの裏切りはリア友からのものだった。

ネットではあるけど、私のアカウント名がリア友にバレてしまったのだ。

私がそのアプリを辞めると全部フォロワー限定にした。

多分あいつは私に見せたくないんだろう。

プロフィール名を見てみると、私の名前の後にw

がつけられていたり、

私とその子だけの秘密のアカウントだったのにバラされていたり、

自分から教えてるくせに教えてないなんて

ふざけないでほしい。

その後にはもっともっとあったけどね。

クラスメイトの女子は、さっきのリア友案件、

嘘つき、仲良くするフリ、その人がいないところでの陰口、

全てが私を潰していった。

最近ではその嘘つきがエスカレートしていっている。

だからクラスメイトの女子は嫌いなんだよなぁ、

そんな私でも、信じられるものが一つだけあった。


それは、本。


私は本が大好きだ。

本は裏切ったりしない。

私を世界に入れてくれる。

辛いときも私をファンタジーの中に入れてくれる。

私はそんな本が好きだ。

私はそんな本のおかげで人間不信になってもつらい気持ちを隠せた。

人間不信はなかなか治らないけど、本のおかげで私はまだ立ち直ることができた。

私は人の嘘を鵜呑みにする癖が昔からあった。

そのせいでみんなの嘘を全て信じてしまっていた。

そのせいかいつも嘘を信じていたのだけど、

今ではその嘘が全て嘘だったことに気づいてしまった。

そのせいで私は人を信じるのが怖くなってしまった。

人を信じることができなくなってしまっていた。


でももう大丈夫。

私には本がついている。

本がいれば私は大丈夫。

でも、あの本の題名、なんていうんだろう。

私は、たった一冊の本に助けられた。

でもその本は、題名がない真っ白な表紙。

普通書いてある題名がこの本にはなかったんだ。

内容はたった一人の女の子が小さい頃に見たとても美しい花畑を探すまでに

数々な絶望に堕ちるが本によって助けられていくストーリー。

この本はなぜが私の部屋にずっとある古い本。

小さい頃からずっとあった本。

お母さんが言うにはお母さんが小さい頃からあるらしい。

ずっとむかしからある本なのに、

題名はわからない。

それも昔からあるはずなのに一切汚れていない真っ白な本。

私はまたその本を読む。

なぜか何回も読んでいるのに飽きないんだ。

そんな本。

さて、

何章目から読もうかな、

「梨花、久しぶり。」

えっ?


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