第5話


ワシとみぞしは、早速

仲里夫妻が出会ったという、

児童養護施設ヘと向かった。…が、しかし


今日の、“犯人自殺“の報道の余波なのか…

カメラやマイクを持った、報道陣が

彷徨うろついていた…


「まいったなぁ〜、報道陣…結構、居ますね。」


「うーん。よし!和久わくさん所ヘ、行くか!」


“和久さん“とは、ワシが警察にいた頃に

知り合った新聞記者だ。

…今では、情報屋をやっている。



「あ、和久さん!先日は…どーも。」


「おぉ、みぞし!…いやいや、

まさか…ねぎとろが、俺より先に逝くなんてな」


「そ、そうですねぇ…。逝ってないけど……」


「ん?なんだ?…なんか、言ったか?

…ってか、その猫は何なんだ?」


「これは、…えっとぉ~。あ!相棒です!」

なんで…ワシが、コイツの相棒なんだー!!


「フッ!猫が…相棒とは、大したもんだ(笑)」

くぅー、和久さんまで…ワシを猫扱いか!…


「それより!あの、猟奇的殺人事件について

調べてるんですよ〜、何かあります?」


「…やっぱりか。俺も今、探ってるトコだよ。

今、わかってんのは…あの自殺した“犯人“は

殺された害者との、接点が見当たらないんだ。」


「そうなんですか!?…となると、、

やはり、“真犯人“が…別にいると?」


「だろうな。……んで、そっちはどうなんだ?」


「あ、実は…殺された害者の妻から、

依頼がありまして…。“真相“を知りたいと。」


「ほぉ~、…面白くなってきたなぁ。」


「和久さん!そんな…面白いなんて…!!

人が死んでるんですよ?!」


「いや、すまん。すまん…つい、な…。」


「まったく!!そんな事言ってると

和久さんこそ、殺されますよ!?」


「わかったから、落ち着けよ若僧!

とりあえず、コレをやるから有意義に使え。」


と、和久さんが渡してきた物を…見た

“新聞社“の名刺。


「それがあれば。いい確率で、喋ってくるぞ。」


「あ、ありがとうございます!」


和久さんは、後ろ手で手を振り…歩いて行った




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