第7話

勿論出会った当初はそんなこと考えても無かったが、それから何度も懲りずにやってくるこいつに惹かれていったのは確かだった。




ビクビク怯えるくせに、毎日必ず来る。




情を抱くようになるのにそう時間はかからなかった。





初めて会った時は正門だったが、そこでは人にバレるため裏口の場所を教えた。



俺たちはいつもそこで会い、少しの間だけ話をして、怪しまれないうちにすぐ戻る。




毎日それの繰り返し。





……でもたったそれだけの時間が幸せだった。

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