第3話
親父の決めた相手と───所謂『政略結婚』。
この家の長男に生まれた時から決まっていたことだった。
今更、抵抗はない。
───だが、この妙な胸騒ぎがその気持ちを刺激してくるのだ。
嫌な予感、とでもいうのか。
『気を付けろ』と警告されているような……そんな気がしてならない。
「…………チッ、」
一体何なんだ、これは。
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