第2話

透き通るような白い肌に、細くて柔らかい絹のような白金の髪。少し長い前髪から覗く瞳と目が合えば最後───その美しさに魅了される。



その儚げな雰囲気からか弱くて病弱そうなイメージを抱く者も少なくないのだが、その本性は無慈悲で酷く残忍なサディスト。




日下は確かにそう言っていた。




過去に彼から目を付けられた輩はそのむごい仕打ちに耐えきれず現在も精神疾患を抱えている者がほとんどだという。





影で彼のことを悪魔と呼んでいる人もいるくらいで、極道の家系である私の家でも彼の行いについてはよく知らされていたらしい。



裏社会の間でもみんなが目をつけていた”問題児”───それが彼なのだという。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る