第2話

「マミちゃん超可愛くね?

本当は彼氏いるんじゃないのー?」


「えー?いないよぉー!

いたら合コンなんて来ないしぃー」


「本当にー?

じゃあ俺狙ってもいいってコトー?」


「あはっ、やだぁ!そんなストレートに言わないでよぉー!」







「───」






目の前でイチャイチャイチャイチャ…している自分の友達を眺めながら、私は自分のグラスに入ってるカルピスを飲み干す。



私の前で見せる態度と180度違っている友達へ順番に目を向け、私は内心引いていた。







───カラオケで男子校との合コン。





彼氏がいない私のためにと勝手に友達がセッティングしたものだけど、


思いの外メンツが良いと感じたのか

私そっちのけでノリノリな皆。




そして本来の目的である私の彼氏候補は──今のところ、ゼロ。






……ねぇ、完全に目的忘れてない?






「………はぁ…」






完全に時間を持て余して暇をしている私など目に入ってないみんなは、楽しそうに男子と談笑している。



それに思わずため息が出たけど、もう仕方ないと私は自分の携帯に視線を向けた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る