(仮)VRMMOアナザー・ワールド~AW~
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第1章 物語の始まり
第1話「ゲームスタート」
アナザー・ワールド。通称AW。
21xx年の世界では、科学技術が大きく進歩していた。特にAI技術の発展が凄まじく、人格さえ有することが可能なほどと言えば、その技術力の進歩を知ることができるだろう。
そんな科学技術の発展だが、当然ゲームにも反映されている。2000年代初頭では、ゲーマー達の夢であったVRMMOは、高度な社会となった現代において当たり前な存在となっている。
その中でひと際盛り上がってるものがある。それがAWである。作りこまれたグラフィック、NPC一つずつに高度なAI技術を搭載したことにより、プレイヤーと遜色のない程の自由行動を可能とした経済力、運営独自のネット掲示板など様々な要因によりAWはもり盛り上がっている。
サービス開始までそれ程時間が立って居ないのにもかかわらず、これだけ盛り上がっているのはそれだけ期待されているということであろう。
そんな中、1人の青年が新たにAWの世界へ参加しようとしていた。
―――――――主人公視点――――――――――――
大学に入学して初めての夏休みだ。入学してから慣れない一人暮らしに四苦八苦していたからやっと落ち着いて過ごすことができる。この夏は特に予定も入れずに、ゲームをするぞ!自分で言ってて少し寂しく感じる……。
でも気になってたゲームを1日中できると考えるとOKだな!
それにしてもサービス開始してからまだ1ヶ月経っていないのに販売が抽選だなんて人気すぎるよぉ。本当に手に入れるのに苦労した…。だが、そんな苦労ともおさらば!
僕はAWの世界へ行く!
「ようこそ。アナザー・ワールドへ。私は、新規参入プレイヤーの案内を担当する管理者AIです。これからあなたには、名前、種族、職業、スキル、スタート地点を決めてもらいます」
お、これが噂の案内人ちゃんか。人間にそっくりだなぁ。ロングの髪も綺麗な顔立ちも全て本物のように見える。
普段、女の子と喋る機会とか無いから貴重な時間だよぉ。このまま一生過ごしてもいいかも……。
「……あの、よろしいでしょうか?そろそろお答えいただいても?」
「あ、すみません!あまりに綺麗だったので……。あの、もう一度説明お願いしても?」
「はぁ、かしこまりました。では改めまして、ようこそ、アナザー・ワールドへ。私は新規参入プレイヤーの案内を担当する管理者AIです。これからあなたには、名前、種族、職業、スキル、スタート地点を決めてもらいます。名前に関しましては、既にあるものは入力できませんので注意してください。職業につきましては、下級一覧にあるものを選択してください。スキルに関しては、ご自身が気になったスキルを5つ選ぶことが出来ます」
「ありがとうございます。そうですね。少し時間をいただけますか?」
「かしこまりました。この空間は一人一人に割り当てられた空間ですので、ごゆっくりとお決めください」
うーん、どうしようか?
名前と種族は決まってるけど、職業とスキルね。やっぱり日本人だから刀使いたいよなぁ。下級職業の見習い剣士はあったけど、侍系は無いんだよなぁ。もしかして派生系なのかな?だったら後からになるかぁ。
とりあえず……
「決まりました。名前は”ジャック”種族は”人間”で。職業に関しては見習い剣士でお願いします。スキルなんですけど、おすすめとかってありますか?」
「ジャック様でございますね。お調べいたしますので少々お待ちください。……、お待たせいたしました。まだ登録されていない名前でしたので受理いたしました。以後、ジャック様とお呼びいたします。
おすすめのスキルは、HP自動回復、MP自動回復、各種ステータスUP、各種魔法、各種武術がございます。職業に合わせたスキルを取ることで上手く武器や魔法を扱うことができるようになります。取らなくても問題はございませんが、取った場合と比べ雲泥の差がございます。また、魔法には炎、水、風、土、無がございます。無とは、バフやデバフ、その他補助系の魔法となります。武術は剣術、槍術、斧術、拳術、脚術がございます。ここで取得しなかったスキルは職業によって熟練度の必要数が変わりますが誰でも取得可能でございます。また、職業につきましても神殿で条件を満たした職業に転職することができますので、ご安心ください」
ジャック行けたのか。割と使われそうな名前だけど。とりあえずスキルね。職業に適したスキルを取る必要があるのか。剣士を選択してるから剣術は必須。あとは刀ってスピードアタッカーのイメージがあるから攻撃力UP,素早さUPかな。
「すみません、武術には技とかありますか?例えば”斬撃”とか」
「はい、武術には魔法と同様各種ごとに技がございます。”斬撃”は剣術スキルの初歩的な技となっております。
また、魔法と同じように技を使うにはMPを消費しますのでお気を付けください」
やっぱりMP消費するよなぁ。ならMP自動回復は確定っと。最後の1つはどれにしようかな。
ん?これは……
「スキルは、剣術、攻撃力UP、素早さUP、MP自動回復でお願いします。最後の1つですが、ランダム取得にしたいのですが、説明お願いしてもいいですか?」
「かしこまりました。ランダム取得とは、全スキルの中でランダムに1つスキルを得るものです。全スキルですので、この場で選択することができないスキルや、全プレイヤーの中で唯一のユニークスキルを得ることができます。注意点として、ランダム取得で得たスキルは取り消すことができません」
「え、ってことはいきなり進化したスキルを得ることができるってことですか?ここでは選べなかった刀術とかも取れますか?」
「はい、その通りでございます。刀術は剣術の進化先の1つでございます」
「わかりました!最後の1つはランダム取得でお願いします!」
「かしこまりました。準備いたしますので少々お待ちください」
初めから『刀術』取れるとか最高か?いや、分かってますよ。その確率が低いことぐらい。どのくらいスキルがあるかわからないけど、100以上はあるだろうしなぁ。望み薄でも試したくなるのは仕方ないじゃん。
「準備が完了いたしました。ランダム取得を開始します……、終わりました。おめでとうございます。ユニークスキル『学習』を得ることができました」
「ありがとうございます?あの、ユニークスキルってことはレアスキルなんでしょうけど、どんな効果が?」
「はい、こちらのユニークスキル学習は、職業に合わないスキルを得るために必要な熟練度を減らすことができる能力となっています。また、スキルに合った職業を選択していなくとも本職には劣りますが、十分に扱うことがでいます」
「それは凄いですね!刀を使いながら魔法も使えたらかっこいいだろうなぁ」
「最後にスタート地点を設定してください。人類種に選択可能な国は、セイス聖王国、ゴルドワ帝国、ムーイド王国の3つです」
「それぞれの国の特徴を教えてくれますか?」
「かしこまりました。セイス聖王国は、聖王をトップとした国で光神セイスを信仰している国です。基本的に人類種を優遇する国家であり、亜人種や魔物は忌むべき対象としてみなされております。その為、人類種以外にはおすすめしにくい国となっています。
次にゴルドワ帝国ですが、こちらは聖王国と違いどんな種族であろうと極端な話、魔物だろうと優遇される国となっております。しかし能力至上主義な面があるため、戦闘能力が低い者や生産能力が低い者は見下されてしまう傾向があります。
最後に、ムーイド王国ですが、先程述べた2つの国と違い可もなく不可もなくといった国です。広大で豊かな土地に恵まれどの国よりもポテンシャルがある国ですが、汚職が蔓延しているため、貴族などから目を付けられると面倒なことになる場合があります。このように、それぞれの国には一長一短がございます」
なるほどぉー。まぁどこでもいいかな。貴族のやっかみや宗教って面倒そうだから帝国にしよう。
「帝国でお願いします!」
「かしこまりました。では、AWをお楽しみください」
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