第19話

「先輩、やっぱりと言うべきなのか、店長大怒りですよ、」


青葉君は悲しそうな顔をして僕に伝える。だってそうだ。彼女をもう逃してしまった僕にはあとなんて残されていないのだから。


「ねぇ、青葉君。”ありがとう”」


僕は青葉君にそう伝える。今まで僕と話してくれたことや、最後に背中を押してくれたこと。全てに対する感謝のつもりだった。


「先輩、そんなこと言わないでくださいよ」


青葉君は悲しそうな顔を誤魔化すようにしてわざとらしく笑った。


「それじゃあ青葉君、”また会う日まで”、ね?」

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