第2話
ーーー
「
朝、窓際の席に座り空を眺めていると、自分の名を呼ぶ声と共に勢い良く誰かに抱きつかれた。
「おはよう、ひめ」
私は内心鬱陶しいとゆう感情を抑えながら、抱きついてきた子に笑顔で挨拶をした。
「おはよぅ!」
私に抱きついてきた子は挨拶してから私を抱きしめるのをやめた。
そのまま離れて、出来れば視界から消えて欲しいなー
なんて事を思う。
私に抱きついてきたこの子は
小さくて、クリーム色でふわふわのボブの髪に髪の色より少し濃いめの大きな瞳。
全体的に可愛らしく守ってあげたくなる雰囲気の子で名前の通り、お姫様みたいな子だ。
まぁ、中身はあれだけどね。
「美咲〜〜、英語のノート見してぇ〜」
語尾にハートが付いてそうな喋り方が大変うざい。
私はそれを表に出さず、少し困り顔を作った。
「またやってきてないの?」
「だってぇーー…」
姫乃は落ち込む素振りを見せながら、言い訳をしている。
私はイラッとしたけど、それを抑えてしょうがないなーってゆう感じでノートを渡した。
「次からはちゃんと自分でやるんだよ?」
「わぁーーいっ!ありがとう!流石は頼りになる親友だよぉ」
「誰が親友だよ」
「え?」
おっといけない。
ついボソッと口に出してしまった。
だけど、声が小さかったおかげで姫乃には聞こえなかったみたいで私はなんでもないよと誤魔化した。
姫乃と私は親友だ。
表向きはだけどね、私の親友は別に居るし。
「あっ!あのねあのね、聞いて美咲!」
姫乃は何かを思い出したようで、突然そう言って私の耳元に近付いてきた。
「昨日ね、
「…………は?」
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