episode1 桜の木
「はぁ、何が綺麗な桜なんだろ …」
花なんて、咲いては散ってを繰り返す
切なくて辛いものなのに 。
そんな事を思っていると、
部屋の扉がノックされる。
「あ、起きてたんだね?おはよう。」
私の担当看護師の
「おはよう、澪ちゃん。」
そう呟くと澪ちゃんは嬉しそうに
微笑んだ後、
「うん、おはよう。体調はどう?」
と心配そうな顔をして呟く 。
そして、優しく私に微笑みつつも
外を眺め今年も綺麗な桜だね?
と私に首を傾げる。
「私はそう思ったことないけどね。」
そう私は淡々と述べて桜から目を逸らす。
その姿を見て澪ちゃんはくすっと微笑んで
毎年同じ言葉を私に
「
その言葉に私はハッキリと鮮明に呟いた。
「嫌い、桜を見てると私のもあんなふうに消えていくんだって実感するから。」
その言葉に澪ちゃんは切なそうに微笑み、
"
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