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星海文庫

第1話(海)


 ー12月の満月の夜、君と出逢った。


 冷たい水に足を浸し、月を背負っていた君は、ただただ美しく、目が離せずにいた。


「何か用?」


 長い髪を掻き上げ、僕に話しかけた君は、まるで僕を嘲笑うようで。僕は時が止まったかのように、ただ固まっていた。

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