この星に生まれて

Coruha🌱

第1話 プロローグ

 この星に生まれて僕は何ができるだろうか。

 何をしてきただろうか。

 この星に生まれた僕は特別なのだろうか。

 僕は何者にでもなれるのだろうか。

 

 よく『貴方は人生の主人公だ。』なんて言葉を耳にするけど、僕は僕の人生でも脇役なのではないかと思う。僕の人生の主人公は僕の友達で、僕自身は一生モブなんだ。

 小さい頃テレビに映るアイドルに憧れて、自分もその舞台に立ちたいと思った。しかし僕が夢を語れば、周りは笑う。「なれるわけないだろ。」そう言う。僕の夢は僕の弱さで小学校高学年にして誰にも言えないものとなった。

 中学校に入学してすぐ、告白されて初めての彼女ができた。嬉しくなった僕は自分の容姿を気にするようになった。少し生え始めた髭をそって髪の毛も少し伸ばして整え、女の子の理想の男を目指した。中学3年間で身長も20センチメートル伸びて175センチメートルになった。彼女とは別れてしまったが、友達も増え、楽しい学校生活を送った。

 高校は地元の高校に進学したが、同じ中学校から進む人は数人しかいなかった。高校に入学してすぐ新型の感染症で2ヶ月ほど学校が休みになった。高校に入ったら帰りに友達とご飯に行ったり遊びに行ったりと色々妄想していたが、妄想で終わった。休校明け僕は友達ができず、1人で行動した。

 その後高校一年生の終わりに出会った1人の友達が僕の人生を大きく変えた。

 高校一年生の1月。席替えで隣の席になった優生が僕を部活に誘ってくれた。2年生に上がると同時に僕は部活に入った。そこで新たに数人の同級生と知り合い、一緒に活動していく仲間になった。

 僕は容姿で褒められることが多いが、容姿目当てで近寄ってくる人が多く、人を信用できなくなっていた。同時に自分を嫌いになった。そんな中、部活で出会った友達は容姿など気にせずいつも笑って声をかけてくれた。それから沢山話して沢山遊んだ。いつもと同じようにみんなで遊んでいる時に、将来の夢の話になった。ここから僕の人生は変わったんだ。

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