3号棟F6 ~病棟と言う名の檻~

白下 義影

はじめに または お断り

 この物語は、我輩がとある精神病院に入院していたときの日記、と言うよりは体験談である。

 体験談と言っても、この病院のここが悪いだとか、あの医者はだめだとか、裏で行われている悪事を表に出してやる!! なんて、高尚なこともネガティブキャンペーンをするつもりはない。

 かと言って、この病院は素晴らしい、入院するならここ!! と勧める気もない。そもそも、入院しないに超したことはない。

 ただ、なんでわざわざ執筆活動なんてことを始めた理由は、暇で暇で仕方ないのも一因だし、物書きの性分、だなんてカッコイイ事を言ってみたいのも一因だし、実際、書くこと以外にやることも限られるもんだから、まぁ、書いているのである。

 さりとて、何はともあれ、一人語りならぬ一人書き(文章ならだいたいそう)をしていくので、気が向いたときにページをめくっていただければ嬉しい限りである。








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