第4話

 独り凜然とつ、美しい君……


 君は、交響楽団の…

 首席ヴィオラ奏者。


 そのいとから放たれる、悪魔的デモーニッシュな音色は…


 その姿と重なって…

 音楽を愛でる者達に、偏愛される……。


 そう…

 思い知ってるんだよ?


 当然さ。


 だって僕は、君の…


 最初で、一番のファンだから。


 だけど…

 これからあとの、君は…


 僕だけの、ヴィオラ。


 君は、僕の為だけに…

 その楽器ヴィオラを鳴らすんだ。 


 ……ふふっ、僕「らしい」でしょ?


 君が、煽ったんだよ…

 哭いたって、もう謝らないからね。


 君を、朝迄…

 眠らせやしない……。



Das Ende…*


~書下ろし~

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