第66話

 あき、らっ…?


 あれ……?」


 希望のから、一筋の涙が零れていた……


「俺を、見て……


 君が欲しくて…

 狂いそうなんだ……!」


「アキラっ…アキラ!?」


「ノゾム…


 俺は…

 君の、ヴィオラ……


 俺を…

 毀して……!」


「アキラ!!」


「愛してる…

 ノゾム……


 俺を…

 犯して……!」


「アキラァッ!?

 又、かなしくさせるのおっ!?


 ちゃんと、云ってよおっ!?

 譫言うわごとじゃ、嫌だよおっ!?


 目を覚まして…

 御願いっ……!!」


 曾て無く錯乱する希望…彼の耳元で、囁く声―


「…フ…少しは俺様の気持ちが分かったか?」


「!?

 何処から―」

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