第4話

 男のしなやかな指が、青年の下腹部に具わる前後の器官を、ねぶる様に愛撫する……


「…君は、僕の物……」


「っあッ…!」


「僕は…

 君の物……


 もっと、深く…知り合おう……

 アキラ……!」


「……!」


「そう…

 君と僕のいと

 あの楽器ヴィオラに、触れる様に……」


「……何故…俺なんだよ……?


 俺なんて…所詮、one of them―」


「―‘Only one’。


 云ったでしょ?


 君だからこそ、僕は…

 君だけを、愛す……!」


 男は、長髪の鬘を外し―本来の短髪に戻った。


「のぞ―」


「―『ム』。

 『ノゾム』だよ☆

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