青年は、花屋夫婦に育て直され…彼等の愛おしい息子に、生まれ変わった。

第23話

「槐君は修藤に、ロボトミー手術をされ…

 完全に、修藤に依存していました……」


「何て…非道い事を…!」


「修藤が居なくなり…

 精神軸を失った彼は、心身共に、大きなダメージを受けたのです……


 回復は、困難でしょう……」


「そんな…!?

 可哀想に……!!」


 香澄家に戻された夏生は、赤子同然となっていた…


「………」「………」


 香澄夫妻は、彼を育て直す決意をし―家業を抛って、それに臨んだ。


 その想いが届いたのであろうか―夏生は特異な時間枠の中で回復し…


 数年後―彼は、「香澄夏生」と成っていた。

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