第10話

 侍郎の期待に応え得る快感を、己の潜在意識下に摺り込まれて行く、夏生―


 ギ…


「あァッ…

 んッあァ―…ッ!?」


 何度目かの絶頂で、彼は果てた。


 次に目覚めた時には、屹度…


 侍郎の望み通りの、完璧な「ペット」に、「矯正」されている筈だ……


 侍郎は愉悦の表情かおで、夏生の唇を吸った……。



「夏生君は、意識を取り戻しましたが…

 部分健忘―


 所謂、記憶の一部を、喪失して仕舞いまして…

 目下の所、精神療養中なのです……」


「…そう…ですか……」


「彼への今後のケアも含め…

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