第43話

「救急処置で、現場から離れられない様です!」


「―!?」


 祈は、思わず振り返る―


 見合相手は、フッと笑った。


「場所…変えさせましょう」


「………」


「…祈さん?」


 祈は、涙声でった。


「…ごめんなさい。


 私…!


 忘れられない男性ひとが、居るんです…!!」


「祈さん!?」


 見合のテーブルからち、ラウンジを飛び出した、祈……



 「呉竹」……。


 同じ苗字を聞いただけで…


 こんなにも、切なくなる……!


 やっぱり、私は―



「やっと、辿り着いたか…(歎息)」

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