第16話

 提供者ドナーが、あなたで良かったと……」


 微笑む祈…鋭知は苦笑して、彼女に応えた。


「ははは、無理ないな…?

 16だけど、俺は…札付きの不良だからさ…?


 そもそも、ドナー登録したのだって…

 早く少年院ネンショウ出るための、アピの一つ―」


「『ねんしょう』…?」


「…少年院。


 俺もビックリだ。

 まさか、あんたと組織が合うとはな…?


 とにかく…

 あんたの、命懸けの仁には…心が震えたぜ……


 俺も…生命いのちを賭けて、義で応えるっきゃないだろ?」


「……!


 鋭知さん……


 あなた…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る