第5話

「……!?

 はい……」


「……」

 …カチッ。


 青年は、高級ライターを手にし…口に銜えた煙草に、火を点けた。


「…フーッ…」

 彼の唇から、紫煙が棚引く……


「……あの……」


 美波は、思い切って、青年に訊ねる……


「その…浅井さん―

 金子企画の、マネージャーさんは…何方どちらへ……?」


「……居ねぇよ?」


 彼は短く答えて、煙草に口を付ける…


「えッ…!?」


 動揺を隠せぬ彼女…

 彼は再び、唇を薄くひらいて煙を吐き出し―はっきりと、彼女に告げた。


「オマエは、金子企画に…

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