第50話

「ミッちゃん……」


 明良の精神こころまもる為に、敢えて未来まえだけを見詰め続けた二人であったが―流石に、立ち塞がる、この現実の前では…彼等も言葉を失い、俯くしか無かった。


 そんな時―


 ドンッ!


 二人が座っていた長椅子が大きく揺れ、巫琴の肩に何かがつかって来た。


「っあ!?」

「巫琴ッ!?」


 前に蹌踉よろけた巫琴を、理律夫が支え―ほぼ同時に、慌てた女声こえが、彼等の耳に届いた。


「大丈夫ですかッ!?

 ごめんなさい!!」


「!」「!?」

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