第3話

 実自身は、全く意識していなかったが―彼は、客にも同僚にも、好ましい人物として、認知されていた……。


「椎名くん!」


「はい!」


「オーナーが…キッチンヘルプに入ってくれないか、って―」


「了解です!」


 実は、ウェイトレスの女子高生の伝言に即応し―更衣室で、サッと白衣に着替えると―じつにテキパキと、調理補助に入る…


 店主兼料理長オーナーシェフの本間は、思わず唸り―不図ふと洩らした。


「椎名君、ウチに欲しいなぁ…?」


「えッ…?」驚く、実―


「駄目に決まってるでしょ!?オーナー…」

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