第32話
二人が「待ち合わせた」のは、施設内の喫茶室…
メニューを手に取った浩生が、施設職員に「注文」する。
「…『コーヒー』を、『二つ』と…
『彼女』に……
『ケーキ』を」
「リハビリチーム」のスタッフが御膳立した、花奈と浩生の「御見合」―
珈琲を飲みつつ、浩生が云った。
「…先生が…
『〝一緒に、二人で暮らして行きなさい。〟って』」
「…『ええ』」
浩生の台詞に、花奈も応えた。
そして…それから、間も無く―二人の「結婚式」が、行われる次第となった。
「まあ…
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