第6話

 そんな彼の様子に、心を動かされたのであろう―彼の傍に、裸の男児がやって来て、しゃがみ…落ちている服へと、手を伸ばす……


「…ふん」男は、しんにゅうの男児が身に付けていた衣類を、品定めする…

 女は歎息しつつ、彼に云った。


「そんな古着迄、売っ払っちまおうとか…

 あんたって、人でなし(呆)」


「お前もな…?(冷笑)」


「……」斯様な二人―施設長夫妻の会話に、「リョウ」は顔を歪め―


「……こっち」と、男児を促した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る