第3話

「例のものか?」程無く姿を見せた―女とは対照的に、高級ブランド品で、その身を固めている―好色そうなぶとりの中年男が、男児の顎をクイッと上げ…ニタリと笑い、女に向かって云った。


「イイ表情かおしてるなぁ?

 上玉だぜ!」


「……」男児の体が、小刻みに震え始めた…女は声を荒らげ、男に云った。


「拾ったばっかだって、聞いてんだろ!?


 まだ、オトコが怖いんだからね!!」


「…ちっ(汗)」女の怒声に、男は小さく舌打をし―女に合図を送った。


 彼女は頷き…男児に命じた。


「服、脱ぎな?


 全部、だよ?」

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