　「逃げられる」等と、云える筈も無い。

　独り善がりな鬼畜に奪われた、青年の少なからぬ人生は、決して取り戻せはしない…

　程無く、その獣（けだもの）は―彼に対する贖罪を全くせぬ儘―安易に、野に放たれて仕舞うのに？

　「未成年者略取誘拐罪」の量刑は、三月（みつき）以上五年以下の懲役…

　「逮捕監禁罪」も又、同じ…

　係る罪状で被害者が傷付き、「傷害罪」で重く処断されても、十五年以下の懲役……

　何故、無期又は五年以上三十年以下の有期懲役に処せられる、「強姦致傷罪」に問えぬのか？

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい