第41話

 佳一の緊張が、極限に達する寸前―不意にダンプカーは、自転車から遠離った。


「ホッ…(溜息)」


 安堵する佳一…その前に、仮設高架橋の支柱が現れた―


「!?」


 ズガ―…ン!!


 自転車は、支柱に激突して歪み―佳一は、遙か後方へと飛ばされた。


 携帯端末が、宙に舞い―彼は、支柱横の仮歩道に、叩き付けられる……。


「…っあ…う…」


 どの位、気を失っていたのか…全く人気ひとけの無い歩道から、佳一はフラリと立ち上がり…呟いた……


「此処…何処だ…?


 俺…何、してた…?」


 彼は、己の出血に気付く…

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