第9話

 スーツ(呆)。

 さっさと、これに着替えて!?」


「はぁ?(焦)」


 玄関口で、佳一は渋々スーツを脱ぎ…伽那子が用意した服を着た。


「…ダッセ…(憮然)」


 シンプルなチェックのシャツに、厚手のパンツ…明らかに作業仕様の、前掛エプロン……


「あら♪良く似合うじゃない…

 『イケメン』は、着る物を選ばないのね?(笑)


 刑務所で、爽やかな黒髪にして貰えた御蔭ね…何処から見ても、真面目で誠実な職人さんよ?

 嬉しいでしょ?詐欺師」


「『詐欺』ぢゃねー!?(憤怒)


 黙って聞いてりゃ、ずっと『詐欺師』呼ばわり―」

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