軽い男と、勁(つよ)い女
第1話
青年は、何時もの様に目覚めた。
顔を洗って身仕度をし、室内を整え…
朝食を取り、歯を磨き…
すっかり慣れた、日常―しかし今朝は、それからが違った。
彼は、周辺の私物を、所定のケースに入れ…畳の上に正座して、その正面に見える鉄扉が、開くのを待つ……
ガチャリ。
「南場佳一君」
扉の向こうから、所内の制服を着た男が、姿を表した―
「はい!」
「時間だ。
準備は…出来てるね?」
「はい」
頭髪が稍伸びた、受刑者の御仕着せ姿の青年は、ケースを携えて、その刑務官と共に歩く……
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