甦った、記憶―純哉の悪夢と、有砂への憎悪

第41話

「『SLOTCAD Ver. 2.0』…

 無事完成です☆」


「おめでとう!


 ホスト版…梨木建設だったよね?

 大丈夫?

 私が、納品しようか…?」


 プロテクト処理済の、MT(マグネティックテープ)のリールを手にする純哉に、有砂は声を掛ける…

 彼はにっこりと笑って、彼女に応えた。


「車で行きますから…

 心配しないで下さい?


 僕はすっかり、安全運転ですよ?」


 障碍者仕様の社用車に乗り、純哉は出掛けて行った……。



 梨木建設株式会社。


 如何にも建設業者然とした社長が、純哉に注文する。

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