第6話

 純哉の右腕と右脚は、救命手術の際に、切断処置が為されていた。

 それだけでも、リハビリテーションは、並大抵では無いのに…その上に、記憶迄、失って仕舞うとは……。


 有砂が、純哉の記憶を補完しながら―純哉は、能動義手を初めとする、高性能な義肢を使いこなす為に必要な、ハードメニューが満載の、筋力トレーニングを開始した。


 全ての過去と、片手足の自由を、一度に失って仕舞った純哉…

 然し―失った物が、多かった分…却って彼は、必死で努力した。


 そして…それから凡そ、三年のつきが流れた……。

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