第30話

「だから…

 小町さんを、俺に下さい。


 小町を呉れるなら…

 ここに居ても、いいっす……


 でも、絶対に…

 婿だけは、ヤダ(嘆)」


「…清春くん…!?」

「キヨちゃん…!?」


「ちょっ…

 ま―…!?」


 店主夫妻も又、清春に飛び付く―


 皆に抱き締められて、彼は苦笑しながらも、瞳を揺らしていた……。

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