第67話

 乗車駅のプラットホームで、そんな企てをしてた、あの朝…あの事故が、起きたんだ……。


 瞬時に気を失った、君を…


 僕は、抱き止めて―


 抱き締めていた……


 君をかかえた儘で、宙を舞い…


 天井から壁、床へと転がって…


 激しい痛みに、何度か叫んだ……。


 死の静寂が、訪れて…


 僕の横に倒れている君が、無事だと分かって…


 少しだけ、救われた……



「コユキ―


 ぐッ!?

 た…


 …っくしょ…!」

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