あの時…遺された、二人

第16話

「…んんっ……

 足首、痛っ……!?


 サクちゃん…

 モモ……?」


 どれ位の時間が、経ったのか…小雪は気が付くなり、足の痛みをこらえつつ、己の親友二人の名を呼ぶ―


 その彼女の前に、突然―血塗れの量大が立ち塞がり、彼女の二の腕を掴むと―彼女を唐突に、自分の胸に引き寄せた。


「な゙…!?(汗)


 何するのよ!?(怒)

 イヤラシイっ!?(汗)」


「何も見るなッ!?」


「えッ…?」


「…みんな……


 死んでる……!」


「…っひ…!?」


 車輛だった筈の物体は、原形を留めぬ位に歪み―金属の屑と化していた。

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