逐(お)われる青年、打たれる娘

第33話

 六年前―


 悠庵に降り掛かった、くだんの冤罪嫌疑…

 それは正に、青天の霹靂であった……。


 彼が…長崎経由で、阿片の大量抜け荷を行った上―

 市井の人々を惑わし、中毒にして、荒稼ぎをしている…


 後年になって、判明した真相は―全く、不幸極まる物であった。


 悠庵の診た患者が、真の下手人げしゅにん一味の三下さんしたを知り…悠庵に相談した。

 患者を慮った悠庵は、彼に代わって、公儀に訴え出たのだが…不運な事に、その公儀の役人の中にも、下手人連中が居たのだ。

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