第15話

「ホント…あの居候小父さん、目障りなんだけど…(汗)」


 患者の切れ目切れ目に、悠庵の存在自体から、愚痴を零し出す、さえの助手の医師達…


 悠庵は、知らぬ振り……再び、患者が入って来た。


 若い母親に付き添われている、熱に浮かされながら、激しく咳込む子供…医師二人は、問診と診察を終え、診断と処方に入る―


「肺の臓に係る、風邪ですね―」


「―馬鹿か!?(怒)」


 何が、悠庵を突き動かしたのであろうか―彼は松葉杖でち上がり、覚束無い足取りながらも、患者の傍迄やって来た……。

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