第21話

「……」


 宇多子は、かぶりを振った。


 ううん…違う……


 あなたは…ホントに優しい男性ひとだった……



「キャハハハ…何だよ、アレー?」

「ダッセーなー?アハハ…」


 車道に向かってピョンピョンと跳ねつつ、両手をパタパタと振る少年が、一人…トラックが一台、停まった。


「すっ…済みません。


 そこで、この御婆さんが、転んで……

 動けないので、この先の市民病院に……」


「おっ…おう」


 降りて来た運転手と少年は、歩道に蹲った儘の老婆を介助する…。

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