思い出との再会

第9話

通勤するサラリーマン、OLに活気を見せるオフィス街。



私もそのなかに紛れ込んで歩みを進める。



目指す場所は、大きなビルが立ち並ぶ中でも、頭ひとつ飛び抜けた高層ビル。




この辺では一番と言われる、…超一流企業だ。




「あの、大会議室はどこでしょうか?」



「はい、新入社員の方ですね?

そちらのエレベーターで二階に上がっていただいたら、案内板がございますのでそちらでご確認ください。」



「はい、ありがとうございます。」



小さく微笑んで、言われた通りにエレベーターに向かった。



一人で乗るには広すぎるエレベーターに乗り込むと、ドクドクと鳴る心臓に気づかされて焦る。




…大丈夫、緊張するのはあたり前。

大事な場なんだから、落ち着いて社会人のスタート切らなきゃ。




チンッと良い音がなり、ドアが開く。

ふぅ…とひとつ息をはいて、真面目な顔でそのフロアに降り立った。

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