第2話

「速水陽向あぁ!(ハヤミヒナタ)

おまえってやつはぁ!」




完全に頭に血の昇っているオレは、周りの目も気にせず、大声を出しながら奴のもとに向かった。




澄ました顔で自分の席に頬ずえをつく速水。





「…なに?」




ちらりとダルそうに目だけをオレに向ける。




くぅぅう…この野郎…

いちいち感にさわる…




オレは苛立ちMAXでバンッと右手を奴の机に叩きつけた。





「またやってくれたな?てめぇ。」



「なにを?」




しれっと悪びれもなく首を傾ける。



つやのある黒髪がさらりと揺れ、それさえもオレの怒りをもり立てた。

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