第13話

「あっ、九鬼先輩!こんにちは~♪」


「よ。」


 人懐っこい笑顔で九鬼先輩に手を振る沙耶ちゃん、心から面倒そうな顔をする龍。



「九鬼さんまでなんでいるんすか」


 龍が敬語を使うなんてさすが最恐の男。


 そっか、龍いつも屋上にいるからか。



「知らねぇよ。藤堂に無理矢理連れてこられた。」


「じゃあ三上さんと一緒ですね~☆」


「「……」」


 やっぱ、なんていうか沙耶ちゃんが最強だよな。


 前誰かが言ってた、浄化する力があるって確かにその通りだと思う。


 龍に、結城先輩に、九鬼先輩…これじゃ、並の男子が参戦する隙は1ミリもないな。



「前、藤堂が沙耶ちゃんのメシうまかったって。今度俺にも作ってよ。」


「ホントですか?じゃあ今度またみんなで♪」


 …うん。純粋って、時に罪だよね。

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