第8話

「まぁまぁ、お菓子とか飲み物とか色々あるんでゆっくりしてください。」


「おうっ。つーか雪ちゃんそのカメラどうしたの?」


「いや、なんか持たされて…って雪ちゃんはよしてくださいι」


「別にいいじゃん。白雪姫とか女子の憧れだろ?」


「俺、男っすから…」


「わかってるけど、かわいいし雪。」



 にっこりと慶輔先輩に微笑まれて…



「…勘弁してください」



 鳥肌立ったよ、マジで。




「愁、カメラに向かって何か言っとけば?」


「うしっ♪…ゴホンッ。

 やっほ~みんなのアイドル愁だよん♪ただ今かわいい彼女募集中!年下も年上もオールオッケィだし、詳しくは…俺までどうぞ!」



 …愁先輩、結構モテるのにな。付き合うまで行かないのは、やっぱバカだから…?いや、バカじゃなくて、ちょっと抜けてるっていうか、お茶目っていうか…


「愁、お前馬鹿?3年なのに年上の彼女出来るわけないだろ。ほしけりゃ外に出ろ。」



「……あ、慶輔先輩は彼女いますよね。」


「あぁ。」


「確か、真波ちゃんだっけ?」


「真波は前の前の彼女だよ。今は美紀。」


「慶輔、いつの間に!?」


「いや、別に普通じゃね?愁はさ、女に夢見すぎなんだよ。」



 …慶輔先輩、それ高校生のセリフじゃないっす。

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