第5話

「あ、あの~」


「お前何持ってんだ?…人気投票だぁ?」


「あっ、ホントだぁ♪」


 投票結果を仲良く覗きこんだ二人の反応はまったく違くて。



 沙耶ちゃんは、頬を赤らめ嬉しそうで、それで…結城先輩の眉間には皺が…。


「一位、三上さんだ…」

「なんでさぁやが一位じゃないんだよ?」


 あ、そこですか?



「あ、あー…それは、投票してくれたのが女の子ばっかだからじゃないっすかね?多分。」


「……」


「えーっと、」


「あっ、キョウちゃんに3票しか入ってない…」



 沙耶ちゃん、怖いもの知らずだよね…。



「そんなの別にいいよ。さぁや以外の女なんかどうでもいいし。」


「だって、キョウちゃんすっごくかっこいいし優しいのに…」


 さみしそうな表情の沙耶ちゃんを結城先輩がぎゅっと抱きしめる。



「さぁや可愛いっ!」



 あー、ここに龍も来るんだよな…




 ガチャッ



「ここだよね?」


「あれっ、キョウに沙耶ちゃん。雪も。珍しい組み合わせだな~」


「沙耶ちゃ~っん!」


 愁先輩がダッシュしてきて沙耶ちゃんを抱きしめた。



「きゃあっ」


「愁てめぇっ!離れろ!」


「えーっ、いいじゃん」


「よくねぇ(怒)」

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