第4話

「(コンコンッ…)おじゃましまぁす…あっ、雪先輩!」



 ドアの隙間からピョコンと顔を覗かせたのは、我らがアイドル沙耶ちゃんだ。



「そのカメラどうしたんですか??あっ、キョウちゃんも中入ろ?」



 当然のように、沙耶ちゃんの後ろには結城先輩がいて。



「…おう、さぁやにこんなの送りつけたのはてめぇか?確かこの前うちに来てたよな。」



 ガンつけられて、カメラを持つ手が震える。



 やべぇ、この人やっぱ本物だよ。



 …っていうか、こんなのって何ですか?




 見ると、結城先輩の手にはカードが握られていた。



「えっと…ちょっと見せてもらってもいいっすか?」



 恐々そのカードを見せてもらい、折り畳み式のシンプルなカードを開くと、




『倉橋沙耶さま



 本日土曜日、午後2時半頃〇〇で緑峰交流会を開きますのでどうぞお越しください。他の方を誘うのも大歓迎です。』



 …とあった。



 これじゃあ、結城先輩が付いてくるのも当然か。

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