第5話
(バスケ部だったら知ってる奴多いしな。手ぇ出さないようキツク言い聞かせて、ついでに何かあったら報告させるか…)
恭平が心の中でこんなことを考えているとは知らず、沙耶はほっとした表情を浮かべていた。
「キョウちゃん、ほら、そろそろ行かないと朝練間に合わないよ?」
「あっとヤベ!さぁや、じゃまた後でな!」
「うん、いってらっしゃ~い」
「沙耶っ、おはよ~♪」
「あっ、真澄ちゃんおはよう♪ひさしぶり~☆」
校門をくぐったあたりで後ろから声をかけられ、振り向くと中学の時からの友達である遠野真澄が笑顔で立っていた。
いつも明るくてしっかり者の真澄とおとなしく繊細なイメージのある沙耶は正反対にも見えるが、初めてしゃべった時からなんだかすごい気が合って、今ではお互いに何でも話せる親友だ。
「あっ、あっちでクラス発表があるみたい!見にいこ♪」
「うんっ。同じクラスだといいねぇ」
そんな事を言い合いながら2人は新入生でごったがえす掲示板の方へと向かった。
「うわっ、すごい人」
そこでは大勢の新入生がざわめきだっていて、なかなか名前が見えるところまでたどり着けそうになかった。
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